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中学・高校受験:学びネット

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桃山学院中学校・高等学校

 
  人気校に躍り出た中学校 難関国立大合格に期待の高校 125周年記念プロジェクトが順風
創立125周年を迎えた桃山学院高等学校。昨年、後発で中学校を開校するも、120名の募集に対し353名が受験。今年、受験生はさらに増え469名と、一躍、人気校の仲間入りを果たした。高等学校では2007年に設置した「S英数」コース1期生が、模試において東大、京大、阪大といった難関国立大の合格圏内に次々入るなど明るい話題を提供している。今年度、校長に就任した温井史朗氏がM1プロジェクト(桃山をナンバーワンにの意)の実践に邁進する決意を語った。

校 長: 温井 史朗
住 所: 〒545-0011 大阪市阿倍野区昭和町3-1-64
電 話: 06-6621-1181
交 通: 地下鉄御堂筋線「昭和町」駅3号出口から南へ徒歩約5分/地下鉄谷町線「文の里」駅4号出口から南へ徒歩約8分/JR阪和線「南田辺」駅から北西へ徒歩約8分
学生数: 中学校 230名
高等学校 1,712名 (2009.7.1現在)
ホームページ: http://www.momoyamagakuin-h.ed.jp

 

M1プロジェクト その実践と期待

 関西で最も歴史ある私立学校の1校として、高い知名度を誇る桃山学院高等学校。キリスト教に基づく「自由と愛の精神」を建学理念に、今年創立125周年を迎えた。2001年の国際コース新設とその共学化に始まり、ここ10年足らずの間に多彩なコースの設置、中学校開校、新校舎や第2体育館の建設など、改革をスピーディーかつ着実に進めてきた。

 特に2007年に「コンパスローズM1プロジェクト」を宣言して以降、その取り組みは塾関係者の間でも注目を集めている。建学理念を羅針盤に、桃山をナンバーワンにという決意が込められたM1プロジェクトの実践について聞いた。

 まず、ナンバーワンという概念について温井史朗校長は、「能力を十分に伸ばせる環境」を第一に挙げる。入学して良かったと思える点を在校生に聞くと「苦手意識の強かった教科を克服できた」、「新しい自分を見つけることができた」、「尊敬できる先生に会えた」などの答えが返ってくるという。こうした満足感をその後の可能性につなぐことこそが、ナンバーワンの第一条件だと説明する。

 次に、志望校を難関大とする生徒の学力保証もまたM1プロジェクトの大きな要素だ。2007年に設置した「S英数」コース(40名)は、東大、京大、阪大といった難関国立大および医歯薬系大への進学に的を絞った学習が進められている。来春、同コース1期生が巣立つが、早くもその進学先に期待が高まっている。というのも、全統模試、駿台模試において、東大A判定をはじめ、京大、阪大で好判定を受ける生徒が少なからずいるためだ。

 M1プロジェクトでは「英数」コース(120名)も含めた国公立大学の合格者目標数を100名、難関国立大と医歯薬系大への合格目標数を15名とし、達成に向け独自カリキュラムを実践中。

 そのカリキュラムのひとつに課外強化講習「M1ゼミ」がある。毎週火〜金曜の放課後に同校教師または外部講師によって開かれる選択制講座のことだ。S英数、英数の両コースの生徒だけでなく、国際、標準コースでも受講希望者は多く、応用力をつけるゼミとして定着している。

 また、主要5教科を幅広く復習する夏期講習(9日間)では、弱点補強から受験対策まで多彩な講習が準備され、日常的な弱点克服対策としての「Rゼミ」も行われている。正規の授業は無論、課外授業の充実で学ぶ環境は十分に整えられているといえる。M1宣言から3年目。その決意を形にするため、生徒と教師の奮闘の日々が重ねられている。

選ばれる中学校と保護者の観点

 開校から2年目の中学校では、今年も入試結果が桃山の人気を裏付けた。開校年度に比べ志願者数で35%、受験者数で33%の伸びを示したことについて、佐々木睦浩・中学校教頭は、@同窓会のバックアップA地元の人気B1期生保護者の口コミC立地Dプロジェクトに対する興味関心を要因に挙げた。

 「実績がない段階で、面白そうなことをやっていると期待感を持っていただいたことが、数字に表れたのかも知れません」と話す。その「面白そうなこと」は何点かある。
まずは、中学段階からの課外授業の充実が挙げられるだろう。両コースとも月、水、木曜の放課後2時間に自学自習の習慣づけを行う「自習ステージ」を設けている。また、授業での不明点を早期に解決する「Rゼミ」は週2回、教師またはパソコンを使った自動学習システム「すらら」によって行われ、5教科の総合学力強化をはかっている。

 英語科では発音に特化した授業「フォニックス」を導入。生きた英語への取り組みを実践している。1クラスを2つに分け、チーム・ティーチングで進められるフォニックスに保護者の関心は高く、これら独自の取り組みが受験を検討する小学生や保護者への口コミ効果を生んでいるとみられる。

 自由と自主自律をスクールモットーとする桃山らしい取り組みもある。修学旅行の行き先を生徒が班ごとに企画案を競い合って決める「修学旅行プレゼンテーション」がそれだ。3年次の旅行実施を前に、なぜ、その場所を選んだのか、行程はどう組むのか、予算も含めた企画の提案でコミュニケーション能力や提案力を身に付けようというねらいがある。

 学習面の取り組みのほかに、保護者との連絡を密にとれるシステムの導入も安心して通わせられる学校を印象づけている。登下校管理システムは生徒が持つカードによって登下校の時刻を保護者にメール配信するほか、生徒の学習状況などをきめ細やかに知らせる連絡手段としても活用されている。

 中学受験で学校を最終的に決定するのは、子どもの意向によるといわれるが、情報収集の段階では当然ながら保護者が主導する。そして、保護者の観点はいわゆる出口保証、安心して通わせられる学校かどうか。そして、潜在能力を引き出してくれる期待感といったところに集約されていく。

 高等学校、中学校ともに桃山学院を選択する受験生の中には、父の、兄や姉の、そして祖父の出身校だからというケースが多いという。そのことはすなわち、卒業生の好評価そのものである。今後は、母の出身校だからという選択理由が加わって、新たな歴史を刻み続けるだろう“老舗”である。

 
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