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中学・高校受験:学びネット

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大阪産業大学附属中学・高等学校

 
  学園の柱となる伝統を礎にした改革で生徒満足度の向上への道
創立80周年の節目として、数年に渡り様々な改革に取り組んで来た大阪産業大学附属中学・高等学校。予定されている改革は順調に進み、早くもその成果が出始めた現在、さらに新しい風を吹き込む平岡伸一郎新校長が就任した。大学、短大と2つの中高を有する学園の中心となるべき学園発祥校が、新たな指導者のもとで、今後どのように変革を遂げていくのだろうか。

校 長: 平岡 伸一郎
住 所: 〒536-0001 大阪市城東区古市1-20-26
電 話: 06-6939-1491
交 通: 市営地下鉄長堀鶴見緑地線「今福鶴見」駅より徒歩7分・谷町線「関目高殿」駅より徒歩20分・今里筋線「新森古市」駅より徒歩7分、京阪線「関目」駅より徒歩15分、市バス「鶴見6丁目」より徒歩5分・「関目2丁目」より徒歩5分
学生数: 中学校 256名(内女子46名)
高校1860名(内女子245名)
(2009.1.1現在)
ホームページ: http://www.osaka-sandai.ed.jp/

 

前校長とともに
指導の道を歩んできた新校長就任

創立80周年を迎えるにあたり、数年前から中高一貫教育、中学校・高校の進学制度やコース整備など、様々な改革を次々と行ってきた大阪産業大学附属中学・高等学校。その総仕上げの時期とも言うべき今秋、学校の顔である校長が交替した。牧本前校長の学園法人本部事務局長への昇進に伴い、同じ学園を母体とする大阪桐蔭中学校・高等学校から、平岡伸一郎校長が赴任したのだ。

平岡校長が正式に就任したのは平成20年10月1日。あと数カ月で受験という時期の校長交替に、混乱は起きなかったのかと問うと、それはないと平岡校長は答える。二人は桐蔭時代の20年間苦楽を共にしてきた仲。平岡校長は前校長の下で指導を受けてきた経験を持つため、その人の指導に基づく改革を引き継ぐことは何ら支障ないのだ。

「それに、牧本前校長とは部署は違えども同じ学園の中にいますので、何かあれば相談に乗っていただけますから、混乱はありませんね。また、この時期の交替なので、パンフレットなどに載っている校長は前校長のままでしょう。ですから、訪れる受験生やその保護者だけでなく中学校や塾の先生方にも強いインパクトを与え、本校を印象づけることができるという利点も生まれているんですよ」

そう笑顔で語る平岡校長は常に前を向いている人という印象が強い。実際、現状に止まらず、意欲的なスタッフの力を全面的に引き出し、現在の変革を続けながら、さらに個性を出せる私学ならではの新しい企画に取り組もうと、積極的な姿勢が伺える。

まだ就任期間が短く、生徒と触れ合う時間もあまり持てないために、『進学校の大阪桐蔭から来た校長だから、勉強ばかりを強要するんじゃないか』と不安がる生徒もいるようだが、「大阪桐蔭は勉強だけではない、何事においても高い目標と前向きな行動力がある」と言う平岡校長の生徒第一の考えに触れるにつれ、生徒の誤解も徐々に解消していくだろう。

 

厳しさと優しさを合わせたシステムで
通うことに誇りを持てる学校に

「本校は創立80年という、学園の中で最も伝統ある学校です。その伝統を基礎に、学園の柱として中心的存在の立場を確立していくこと。そして、その上で新たなシステムを積み重ねて、さらに生徒に満足感を与えるような学校に成長させていきたいですね」

この『生徒と親の満足度を上げる』ことは、私立学校の校長の最も大切な仕事であると平岡校長は語る。日本の義務教育は中学までだが、大学全入時代と言われる現代、安定した学力を持ち、安心して大学への進学を考えられるようにすることが、私立の中等教育機関に求められていることというのが、平岡校長の考えだ。そして、その思いに対応するのが学科・コース制である。

中学校では6年一貫コースと3年受験コースを選択できる。3年受験コースは兄弟校の大阪桐蔭高校をはじめ、外部高校を受験したいと願う生徒のために開かれたコースで、3年1学期までに中学履修分を終了し、目標高校に向けての受験対策を行うことができるのだ。

高校は普通科と国際科に分かれ、その中に外部の国公立・難関私立大学を目指す特進コース(普通科は特進T・Uの2種類)、併設の大阪産業大学をメインの進学先とする進学コース、スポーツでの大学進学を目指すスポーツコース(普通科男子のみ)が設置されている。コース選択は入学時に行うが、実際に授業を受ける中で目標を変更したり、違うコースで学びたいという意思が強くなった場合は、一定の条件さえ満たせば変更可能という制度も設けている。

「希望大学への進学実績だけでなく、生徒の家庭や地域社会とのつながりもしっかりと保つことで、多方面からの評価が得られ、生徒が通うことに誇りを持てるような学校へ成長させることができます。そうして、中学から高校の6年間、充実した学校生活を過ごした思い出を持って卒業してくれると嬉しいですね」

一方、グランドを人工芝に全面改修したのを手始めに、キャンパス内の学習環境の整備も急ピッチで進められている。伝統に彩られた校舎は清潔で明るいが、やはり年数を重ねているため、一部老朽化が進んでいる箇所もある。

現在の構想では、中学・高校の校舎を分けることが計画されている。先行するのは中学校舎で、数年以内に元の場所に、5階建ての広い校舎に立て直す。その後、高校も近代的都市型の高層(5階建て以上の)校舎を新築し、現在の本館は取り壊しグランドを拡げる予定だ。また、正門も場所を内環状線沿いに広く取って、生徒の通学の利便性と安全性を図ることになる。すでに具体的な計画はできており、今後10年計画で90周年に向けて完成という目標が立てられている。

これだけ多くの改革を進めて来た本校だが、来年度にはさらなる入試の改革を実践する。高校入試では3教科入試を廃止して5教科入試を実施。中学では現状の入試の他に自己アピール型入試の導入を決定したのだ。

「入口で受験生の負担を減らすのは簡単ですが、国公立・難関私立大学受験を目指す生徒が、高校受験で3科目しか受験対策をしないということになると、出口である大学受験の5教科の力のバランスが取れなくなる危険性があります。また、実社会で生きる社会人としても、5教科は基本的な知識として必要です」

生徒を第一に考えるからこその厳しさと優しさを合わせ持つ平岡校長。この校長のもと、大阪産大附属がどのように変革を遂げていくのか、注目していきたい学校である。

 
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