サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関西校・ 関西一覧
   

東海大学付属仰星高等学校 中等部

 
  保護者対象入試説明会を開催 総合大学の強み、特色を強調
東海大学付属仰星高等学校は、9月13日に中等部の保護者対象入試説明会を開催した。当日の朝はあいにくの雨模様となったが、保護者に付き添われた小学6年生が多数参加。中等部コース制の特色や学校生活の様子について耳を傾けた。全体説明会後は数学、理科、国語の授業や校内施設が公開され、参加者はそれぞれ関心のある授業や施設を見学、中学校生活への期待を膨らませていた。

校 長: 松岡 哲
住 所: 〒573-0018 大阪府枚方市桜丘町60-1
電 話: 072-849-7211
交 通: 京阪交野線「村野」駅下車徒歩10分
学生数: 中学校 369名
高等学校 985名 (2008.11.1現在)
ホームページ: http://www.tokai.ed.jp/gyosei/

 

 冒頭、説明会の会場となった同校講堂では、集まった参加者を前に中等部吹奏楽部が「崖の上のポニョ」など3曲を演奏、華やかなオープニングを演出した。続いて、松岡哲校長が建学の精神にもとづいた総合学園としての一貫教育のメリットや独自の取り組みを紹介した。

縦横の連携を活かした
一貫教育を強調

 学校法人東海大学は幼稚園から大学院まで擁する総合学園として知られるが、国内のみならずハワイ東海インターナショナルカレッジ(教養学科)を有し、世界30か国の大学や研究機関との交流をもつ国際教育機関である。大学キャンパスは湘南キャンパスを中心に、札幌から熊本まで9つのキャンパスで19学部、85学科の専攻が設けられ、あらゆる学問領域をカバーしている。

 とりわけユニークな取り組みで注目されるのが、救急医療機器を装備したドクターヘリの基地病院として地域医療との連携を深める医学部、ソフトウエア開発に特化し即戦力を養う情報通信学部や、ANAとの提携によりパイロット育成課程を設けた工学部航空宇宙学科がそれである。また、世界的な食糧不足に対応すべく農学部ではバイオテクノロジーによる食物の生産性向上を、海洋学部でも従来、困難とされてきたマグロの養殖技術を確立するなど時代のニーズを受けた研究が進められている。

 こうした取り組みを今後より発展させるため、大学では産学の連携を深め、一方で高大連携を密にするという、いわば「縦のつながり」を日々の教育活動に還元できるよう努めている。

 加えて、中学、高校の中等教育では、理科の発展型学習や英語コミュニケーション能力の育成、権利保護の仕組みを学習する知的財産教育に重点をおいた実践が続けられている。これらの取り組みのノウハウを全国の付属高校や中等部が「横のつながり」で共有し、より質の高い教育活動を実践。そのメリットを強調した。

コース制の特色と
学校イベントの紹介

 続いて田中敦夫中等部教頭より、「英数特進」、「総合進学」の両コースの特色、行事、部活動について説明がなされた。

 英数特進コースは国公立大学、東海大学医学部への進学を目指すコースで、英語、数学、国語で先取り学習を行い、中3の5月ごろには高等学校の教育課程に移行する。そのため、1週間のうち火、水、金曜日は8時間授業を実施、部活動への参加は月、木、土曜日に限定される。毎年7月下旬には5泊6日の学習合宿が全員参加のもと実施されている。

 総合進学コースは難関私立大や東海大学への進学を目指すコースで、学習と部活動を両立させながら学力を伸ばしていくことに主眼を置いている。先取り学習は行わず、基礎学力の充実をはかりながら「爽やかなスポーツマンシップ」を育むことが特色。学力不振者には定期テストの前後に学習サポート体制を設けて指導、模擬試験によってきめ細かに学力チェックを行っている。

 入学後、総合進学から英数特進への転コースも可能で、本人の希望と成績によって入学後2度機会が設けられている。今年は4名が総合進学から英数特進へコース変更している。

 また、中等部は学校行事も多彩で、クラス対抗のスポーツ大会やマラソン大会、合唱コンクールはクラスメートとの絆を深め、40キロを踏破する耐寒行進は学年を超え助け合うことの大切さを学ぶ貴重な機会となっている。宿泊を伴った行事も各学年で実施され、日常の学校生活では味わうことのできない体験学習の場となっている。

 中2で実施される北海道体験研修では、農作業や急流下りといった体験を通して自然の偉大さ、労働の尊さを味わう。ハワイ語学研修はハワイ東海インターナショナルカレッジで英会話のレッスンを受けることはもちろん、現地ポリネシア文化に触れる機会を設けるなど盛りだくさんな研修内容となっている。

日頃の実践教育が見えた公開授業

 全体説明会の後、中学1年生の数学、理科、国語の授業が公開され、参加者は希望する授業を参観した。理科の授業では「音はどうして聞こえる?」をテーマに音による不思議な現象、音の正体と伝わり方を実験によって学習していた。担当教諭が「音による不思議をまず感じてください。見たままを観察して、どうしてそういう現象が起きるかを考えてください」と話し終えると、生徒はグループに分かれて実験にかかった。

 真空状態を作り出す装置に目覚まし時計を入れ、音が聞こえるかを実験したり、音叉を強く叩いて水につけるとどんな現象が起きるか、また、音が鳴る装置を水に浸けたとき、音はどうなるかなどを生徒たちは楽しそうに試していた。

 授業は各実験から分かったことを持ち寄れば、「音は振動する物体が存在するところでは伝わるが、真空状態では伝わらない」という結論に達する仕組みになっているようだった。

 東海大学の付属校では暗記中心の理科教育から脱し、「なぜ」から始まり「なるほど」と納得できる発見型学習を実践している。その方法の一つが楽しい実験であり、おもしろい実習であることを物語る公開授業であった。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.