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中学・高校受験:学びネット

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四條畷学園中学校

 
  個性と自立の学園生活
 
1926年創立以来、「智育・徳育・体育のバランスがとれた教育」を指導方針としてきた四條畷学園中学校は、勉学だけでなく体験学習にも重きを置いている。山中でのサバイバルキャンプや、生徒自らが立案・スケジューリングする社会見学など、多くのイベントを通して、生徒は独立心や自主性を身につけていく。
梶尾晃副校長は「生徒が自らの個性を伸ばしていける学園生活があります」と語る。

校 長: 松田 正己
住 所: 〒574-0001 大阪府大東市学園長6-45
電 話: 072-876-1321
交 通: JR学研都市線四条畷駅より徒歩1分、京阪本線大和田駅より京阪バス約30分、近鉄奈良線瓢箪山駅より近鉄バス約30分
学生数: 529名 (2003.11.1現在)
ホームページ: http://www.shijonawate-gakuen.ac.jp/

 

 生駒山系に属する飯盛山のふもと、緑豊かなキャンパスに幼稚園から短期大学までを併設する四條畷学園がある。中学校までは完全男女共学、高校と短大は一部共学化されている。

 中学では、生徒の個性と目標に応じて学べる3コース(標準・英数・APEX)を開設。どのコースにおいても習熟度別授業や早朝テスト・補習など、充実した学習指導がなされている。短大までつながる一貫校ではあるが、生徒の個性に応じた進路選択という方針から、外部の国公立・私立高校などへ進学する生徒も多い。

 今年度からは高等学校の松田正己校長が中学校長も兼任となったが、進学についての方針は従来と変わらないという。

難関校への英数コース

 中学の3コースのうち標準コースは、勉強とクラブ活動を両立させたい生徒に適している。週35時間授業で主要5教科にポイントを置き、きめ細かな指導により有名公立・私立高校への進学を目指す。

 英数コースは、難関国公立・私立高校への進学を目指してよりハードなカリキュラムが組まれている。中学1年次と2年次では週38時間授業。3年次になると週40時間授業となる。3年間を通して、平日はほとんど7時限目まで授業が設けられている。そのためクラブ活動との両立は難しいように思われるが、実際には8割近くの生徒がクラブに参加している。
  
国際教育のAPEXコース

 APEXコースは、ほかの2コースと異なり中高6年一貫のカリキュラムで国際教育を行う。従って内部進学を原則とする。

 中学3年次に2ヵ月間のイギリス留学、高校2年次に1年間に及ぶオーストラリア留学を実施。英語コミュニケーション能力や国際感覚を身につけ、国際社会において活躍できる人材を育成する。

 英語力を強化するために、ネイティヴ講師による英会話を含めて週9時間もの英語の授業が設定されている。また留学に備えて、中学1・2年次では英語合宿を実施。さらに、海外の料理を学ぶなどの異文化学習会もたびたび開催される。

「ニュージーランドからの留学生と日常的に交流するなど、留学に向けて万端の準備を整えています」と梶尾副校長。

 平成10年に開設された同コースの第1期生は現在高校3年生。生徒の7割以上が英検準1級や2級を取得。一様に高い実力を身につけている。卒業後の進路は、国内の国公立・私立大学や海外大学への進学を目指す。なお、来年度からは授業を現在の週36時間から38時間に増やし、英語以外の主要教科の時間を補強する。

 淀龍城中学校企画部長は「より確かな学力を養いながら、英語力を伸ばしていきます」と今後の方向性を語る。

 またコース変更については、従来は標準コースと英数コース間でのみ認められていたが、来年度よりAPEXコースから他コースへの変更も、やむを得ない事情が生じた場合に限って許可されることとなった。

箸づくりからのサバイバル

「授業で学んだ知識を自分のものとするには、体験の積み重ねが欠かせません」。梶尾副校長は体験学習の大切さを強調する。

 同校では伝統的に独自の行事を数多く組み入れている。

 まず中学入学早々の4月に実施される、福井県小浜での2泊3日の宿泊研修。力を合わせてのカッター漕ぎやナイトウォークなどを通じて新入生たちは互いに打ち解け、クラスとしてもまとまるようになるという。

 2年生では、岡山県国立吉備少年自然の家において3泊4日のサバイバルキャンプ。現地に到着してまず最初に取り掛かるのは、青竹を材料に食器づくり。箸やスプーン、コップまでを手作りし、4日間その食器を使用する。食事は、斧で薪割りをし、火をおこすところから始める。そして、自炊。夜はテントで眠る。 

 ここまで徹底したサバイバルキャンプはほかに例がないらしく、現地の野外活動団体から講演を依頼されたこともあるという。

 

現実社会を体験

 体験学習は自然体験にとどまらない。

 地下鉄オリエンテーリングは、地下鉄沿線にある寺や神社などをポイントに設定し、5〜6人ずつのグループ単位でポイントの到達数を競う。生徒たちは地下鉄1日乗車券を手に、各線を乗り継いで目的地に向かう。

 淀企画部長は「ポイントは50ヵ所以上ありますから全部回ることは不可能です。ルートや所要時間を計算に入れて、どのポイントを取るか。緻密なスケジューリングが必要です」。さらに、グループのチームワークも勝敗を左右する。このオリエンテーリングを通じて、生徒たちは地下鉄利用方法やマナーなども学ぶことになる。

 その他、クラス単位で行動する社会見学もある。話し合いで行き先を選び、クラスの代表が見学先に許可を得るなど交渉に当たる。下見やスケジュール作成も生徒たちに任されている。これまで裁判所やテレビ局、飲料工場などに出かけた。

「裁判を傍聴して、裁判官や弁護士になりたいと思った生徒もいます」と、淀企画部長は目を細める。

 梶尾副校長は「どの生徒も、様々な体験学習の中で必ず活躍する場があります。それが自信につながって、ほかの分野においても力を伸ばすことができます」。
 
伝統と未来の新校舎

 クラブ活動においても生徒たちは伸び伸びと力を発揮している。伝統を誇るバドミントン部は今年も全国大会に出場し、男子ダブルスが3位に入賞した。その他ソフトボール部なども全国大会レベル。文科系においても吹奏楽部が大阪北地区金賞を獲得するなど、活躍している。

 生徒が学ぶ環境も整えられている。来年7月には6階建ての新校舎「若草校舎」が完成する。若草校舎と並んで巨大な時計塔も設置される。校舎前面にはレンガを積み上げたアーチが連なる。これは四條畷学園本館や高校校舎のデザインと統一が図られている。
「新校舎は『76年の伝統と輝く未来の融合』を表現しています。地域の人々に支持されてきた伝統を守りながら、新しい時代に活躍できる人材の育成を目指しています」。梶尾副校長は力強く語った。

 
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