サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関西校・ 関西一覧
   

神戸国際中学校・高等学校
(KIS=Kobe International 
Junior&Senior High School)

 
  少数制のメリットが実績に反映独自の取り組み人格形成に結実
毎年、国公立大や医歯薬系大学への合格者が卒業生の3割を超える進学校、神戸国際中学校・高等学校は、須磨の山の手、絶好の環境にある。自主自律を重んじ通学服は自由、興味関心の幅を十二分に広げることをモットーに、1学年60名の少人数制で独自の取り組みを手厚く実践中だ。ありのままの自分が受け入れられるという安心感が、生徒に学習への意欲をかき立て、成長の原動力となっている。

校 長: 藤井 修
住 所: 〒654-0081 神戸市須磨区高倉台7丁目21-1
電 話: 078-731-4665
交 通: JR「須磨」駅、市営地下鉄「妙法寺」駅よりスクールバス/市バスの場合は75系統「高倉台7丁目」降車すぐ
学生数: 中学校 147名
高等学校 120名 (2008.09.1現在)
ホームページ: http://www.kis.ed.jp/

 

少人数制、個性重視が生み出す安定感

 個性伸張、徹底した学習指導、国際理解教育の3本柱を教育方針とし、女子の中高一貫校としてここ2〜3年、注目を集めているのが神戸国際中学校・高等学校だ。1学年わずか60名募集の少数精鋭主義が、国公立大や医歯薬系大への合格者を毎年、卒業生の3割も出している。今春、卒業した52名のうち、阪大薬学部、広大医学部をはじめ、各私大の医歯薬系学部に延べ26名の合格者を出し、国公立大へは16名が合格を決めている。

 好実績は中学3年から準備されている数理・医歯薬系コース、総合コースの充実によるところが大きいが、何より毎日の授業が活気に満ちている。もともと少人数制だが、選択授業ともなると受講者数は10名程度になることもある。その和やかさが質問はもちろん、自分の考え、意見が発言しやすい環境で相互に刺激を受け密度の濃い授業を創り出している。

だが、そうした理想的な授業も、自ら学ぼうとする姿勢や興味関心なしには実現しないことは言うまでもない。学ぶ意欲の醸成はどの学校にとっても共通の課題だろう。KISではその課題を個性伸張、自主自律を育む数々の取り組みによって学習への動機付けを行っている。
校内に入ってすぐに気づくのは、生徒の自由な服装だ。式典などではブレザーを着用するが、通学服は節度を持って自分自身で決めるのがKISスタイルだ。生徒自身が時間管理を行うため、授業ごとのチャイムもない。画一的な生徒像に生徒を従わせる指導はKISでは行われない。自ら考え行動することに価値を認めているからだ。尊重されてこそ生徒は行動に責任をもち、ありのままの自分を受け入れられてこそ安心感をもつ。そうして築かれた教員と生徒の、また、生徒相互の信頼関係が、精神的なゆとりとなって、安定感ある学習環境を生み出している。

興味関心の幅を広げる教育

KISでは中学3年になると、1年間をかけ「課題レポート」の作成に当たる。テーマは自由。各生徒が関心のあるテーマを調査や取材を通じて徹底研究し、自分の言葉でレポートをまとめるいわば中学校の卒論である。情報を取捨選択し、パソコンを駆使して仕上げるレポートは毎年、労作、傑作がうち揃う。

昨年はインフルエンザが流行したことから、伝染病について詳しく調査した生徒や、環境問題に興味を抱きエネルギーの有効利用や酸性雨、ごみの分別について取材した生徒もいた。また、母親が楽しんで見る韓国ドラマをきっかけに、「韓流」と題して、韓国の文化や人々の暮らしを調べ、因習から垣間見た韓国社会の問題点までをいきいきとしたレポートに仕上げた生徒もいた。
研究過程で新たな関心が生まれ、好奇心がさらに膨らみ、着実に探究心が育まれていく様子がレポートを通して垣間見られる。生徒3人に教員1人がつく体制で、アドバイスを行い、情報を提供するなどして一人ひとりの研究を支援する。ユニークなテーマでは教員でさえ未知の分野であることは珍しくない。だが、そこは師弟がいっしょに試行錯誤することで信頼関係も深まるようだ。KISの藤井修校長は「教員の目が行き届き、その生徒にあった課題をタイムリーに出せることは本校の得意とするところ」と少人数制のメリットを語った。

この「課題レポート」を契機として、将来の研究分野を見出す生徒もいるなど、いわゆるキャリア教育的な側面も兼ねた取り組みである。

ニュージーランド語学研修と
フランス語学研修

 KISでは国際理解教育の一環として、高校1年時に3週間のニュージーランド語学研修が実施される。現地でホームステイしながら大学の語学研修センターに通い、英語に磨きをかけるほか、昨年は老人ホームでの体験学習も盛り込まれた。3週間のホームステイ中には、失敗や心細い経験にも出くわすが、帰国後は「一回りも二回りもたくましくなった」と教員らは手ごたえを感じている。元来、KISの生徒は“物怖じしない伝統”を引き継いでいるとの評もあり、個性伸張教育とのコラボレーション効果が上がっているようだ。

研修に際しては、1年前から週1時間の「ニュージーランド演習」という授業の中で、自然、文化、歴史などについて事前学習を行い、帰国後もレポートを文化祭で発表するなど事後学習も丹念に仕上げている。

また、KISでは中学1年次より第2外国語としてフランス語の授業が行われている。英語圏のみならずフランス語を学ぶことでヨーロッパ文化にも触れ、国際理解をより深めようとするねらいがある。英語は文法中心の授業だが、フランス語は会話中心で、その会話力を試す場をぜひ設けてほしいと、保護者からの要望を受け、今春、初めてのフランス語学研修が実施された。
研修は10日間の日程で、パリ市内観光の後、コルシカ島でホームステイを体験。地中海に浮かぶ島の生活を体験した。その様子が地元紙の一面で報じられ、生徒にとってはより思い出深い研修旅行となった。

さまざまな取り組みで学ぶ意欲を引き出しているKISだが、そこから共通して伝わってくるのは「関心あるものをもっと深く、自分流に」という基本姿勢である。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.