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中学・高校受験:学びネット

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四條畷学園中学校

 
  難関高校を目指す2コース 私学志向で人気呼ぶ
難関高校への進学を目指す生徒に人気が高い四條畷学園中学校は、一般的な中高一貫校とは一線を画しているといえる。3年という時間的制約の中で生徒の長所を徹底的に見つけ伸ばす教育は、集中力、積極性を最大限に引き出し、難関国公立、私立高校への合格実績を上げてきた。コース制は学力によってではなく、どういう学校生活を送りたいかという観点から選択され、クラブへの入部率も高く充実の中学生活を実現させている。

校 長: 梶尾 晃
住 所: 〒574-0001 大阪府大東市学園町6番45号
電 話: 072-876-1321
交 通: JF学研都市線「四条畷」駅下車、徒歩1分
学生数: 515名 (2007.11.1現在)
ホームページ: http://www.shijonawate-gakuen.ac.jp/

 

中学校生活を選択する2コース制

1926年の創立以来82年目を迎える四條畷学園は、幼・小・中・高・短大・大学の6つの部門を有する総合学園である。四條畷学園中学校はその中にあって、いわゆる中高一貫校ではあるが、難関といわれる高等学校への受験で高い実績を上げていることで知られる。地元での強い私学志向を受け、昨年度の募集でも受験生が増加している。

来年度の募集定員は170名(5クラス)で、うち1クラスが「英数発展」コース、残りの4クラスを「英数」コースとする。

「英数発展」コースでは難関国公立高校および私立高校への進学を目指し、ハイレベルな授業を週38時間(3年は40時間授業)行っている。3年間クラス替えはなく、担任も持ち上がり制で、生徒一人ひとりの個性を見極め、きめ細やかな教科指導を行うことをモットーとしている。志望校は灘、大阪星光、東大寺、西大和などを目指す生徒が多い。放課後には授業だけではこなすことのできない多くのハイレベルな演習問題に取り組んでいる。そのため、部活動に充てる時間に自ずと制限があるが、それでも入部率は70%と高い。

「英数」コースはハードな練習を必要とする部活動とも両立しながら、有名公立高校および私立高校への進学を目指すコース。週当たり37時間の授業を実施し、1、2年生では国語と数学で週1回の習熟度別授業(3段階)を実施、補習体制も充実させている。進学実績としては明星、関大一、同志社、大手前、四條畷などがあげられる。入部率は90%を超え、運動部では優秀な成績を評価されている。

両コースとも同じ教科書を使用し(ただし「英数発展」では、よりハイレベルな問題集を使う)、同じ問題で実施される、実力考査では上位10番以内には「英数」コースの生徒が数名入っている現状だ。入学時にクラブ活動を思う存分楽しみたいと考える生徒が、「英数」コースを選択することも多く、また逆に、「英数発展」コースに籍を置いている生徒が、クラブでレギュラーの座を獲得したことをきっかけに、より多くの練習時間を確保するため「英数」コースへ転コースを申し出るケースもある。逆により高い進学目標の実現に向けて英数コースより英数発展コースに転コースする生徒もいる。
同校の淀廣治副校長は「一概に学力によってコースを分けているのではなく、生徒がどのような学校生活を選ぶのかという観点でコースを決定している」と、コース選択が中学生活のスタイルの選択であることを強調する。

また、両コースとも夏期、冬期の講習が実施され、早朝テストでは到達度を小まめにチェックするし、放課後、補習などで確実な学力保障を行っている。
特に英語に関しては、英検3級の資格取得者が、19年度で106名、高校2年程度の準2級が34名、2級も1名となっており、在校生のほとんどが資格を取得している点に注目したい。その成績は学校全体としても評価され、英検団体優良賞を受賞している。また漢検1級や数検2級を取得するなど、資格を取得する生徒も多数出てきている。
なお、併設の四條畷学園高等学校(共学)への進学者は、毎年50名程度で、男子の内部進学者も年々増加している。

学ぶ意欲に直結する生活習慣をサポート

中学時代は多感な思春期であるが、生徒のメンタルサポートとして行われている「日直面談」は、同校のユニークな生活指導の一つだ。各クラスでは毎日、2名ずつの生徒が日直を担当するが、当日は担任と面談することになっている。本人の悩み事の相談はもちろん、担任はクラスの様子を把握するための聞き取りとして、生徒指導に生かしている。
  淀副校長はいじめはあるものだという前提で、「些細なことも長期化すると、いじめであるという認識を持って対応している」と話し、丹念に生徒に目を配ることを続けている。

教員も学年や学校として情報を共有すべきだと考えられるものについては、パソコンネットワークを通じて互いに協力し、1人の教員が問題を抱え込むことがないような体制が整えられている。

さらに生徒のメンタル面への配慮は、学力向上に直結するため、「行動の記録『良いとこ見つけ』」の取り組みを行っている。これは、一人ひとりの生徒をさまざまな角度から見ることで、長所を見つけデータベース化するというもの。一人の生徒の個性を教員全員が共有し伸ばす目的がある。情報の共有により、生徒は何人もの教員からほめられ、自信を得て一層強い意欲を持って学習に取り組むことができるようになるという。

「この取り組みは、むしろ日頃、ほめられることが少ない子どもの長所を見出すために始まった。どんなに些細な成長も見逃さずにほめることを心がけている」と淀副校長。その例として、同校では毎朝、「おはよう会」といって校門での挨拶運動が行われているが、初めは素直に挨拶が返せなかった生徒が、たとえ小声でも挨拶を返せるようになった時などは、必ず教員が声をかけてほめるという。

こうした地道な取り組みは、師弟間の信頼関係がよい生活習慣をもたらし、よい生活習慣は自ら伸びようとする生徒像に結びついているという考え方から実践されているのである。

総合学園ならではの充実した学習環境

徹底した学習サポートと、きめ細やかなメンタルサポートを紹介したところで、施設面に目を向けると、先にも書いたように総合学園の良さが最も表れるのが施設面といえるだろう。図書館は5万冊の蔵書を誇り、中学生にとっては十分過ぎる規模である。体育施設も温水プール、シャワー室、サウナ室まで完備し、1年中泳げる環境を確保している。体育館は5棟を有し、雨天時も普段どおり部活動が可能である。中学教室内の談話スペースや、中庭イングリッシュガーデンやベランダに設えられたテーブルは、生徒間交流の場として和気あいあいとした雰囲気を演出している。最寄り駅から歩いて1分という交通至便な立地も魅力だ。

こうした環境と、生徒が自己管理を行う目的から実施されているノーチャイム制は、ゆとりある自律的な教育の場を創り上げており、四條畷学園で学ぶ者が、最大限の力を発揮できるようにとの思いが伝わってくる取材であった。

 
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