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中学・高校受験:学びネット

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京都橘高等学校

 
  志願者数がついに1,700名を突破
100年余りの伝統を誇る京都橘高等学校は、近年、さまざまな学校改革を推進し、男女共学化を果たした8年前から、志願者数が年々15〜20%増の人気校となった。そして今年の志願者は、定員310名に対して1.700名を超えた。緑豊かな桃山御陵のそばに建ち、「自立・共生」を教育目標に掲げる。生徒一人ひとりが輝けるような教育環境を整えていること、保護者と手をつなぎ、ニーズにこたえる学校づくりを進めていることが人気を不動のものとした。

校 長: 木内 正廣
住 所: 〒612-8026 京都市伏見区桃山町伊賀50
電 話: 075-623-0066
交 通: 京阪宇治線「桃山南口」駅下車西へ5分、JR奈良線「桃山」駅下車東へ徒歩10分、近鉄京都線「桃山御陵前」駅下車東へ徒歩15分
学生数: 1025名 (2007.9.1現在)
ホームページ: http://www.tachibana-hs.jp/

 

明るい校風で文武両道

毎朝、校内には、「おはよう!」、「おはようございます」と生徒や先生たちの大きな声が響き合う。

「来校された方々も、生徒さんたちがよく挨拶してくれる、と必ずおっしゃいます。挨拶は、先生と生徒、生徒同士、心が開いた状態でなければ、毎日飛び交うこともないでしょう。それだけお互いが打ち解けているのではないでしょうか」と木内正廣校長は微笑む。当初は、挨拶運動を行ったこともあったが、体育系の男子が中心となって、今では元気な挨拶は当たり前のこととなった。

明るい校内で生徒たちが多く集まるのは「ブラウジングコーナー」。職員室と図書室の前に位置し、テーブルと椅子がたくさん置かれている。勉強がわからないとき、悩みがあるとき、生徒はすぐこのコーナーへやって来て、先生に質問したり、図書室で調べたりすることができる。試験前になると、朝早くから、また放課後遅くまで、席はいっぱいになる。

ここには、「ブラウジング伝説」がある。体育系クラブで厳しい練習をしていたある男子生徒が、時間がないにもかかわらず、毎日早朝からブラウジングコーナーに来て、いつも同じ席に座って勉強し、トップクラスの成績をとっていた。そして、見事現役で難関大学に合格。生徒達は先輩のようになりたいと、学習とクラブ両方に、より熱が入る雰囲気が生まれたという。

男女共学の学校としてスタートしてから8年目。早くも男子サッカー部はインターハイ出場を果たし、男子バスケットボール部もインターハイ京都府予選ベスト8の実力を備えている。また女子バレーボール部を筆頭に、女子サッカー部、太鼓部も全国レベル。吹奏楽部はアメリカのディズニーランドのパレードに出場したこともある。

「学習とクラブ活動の両立」は、高校生活を豊かにするものとして推奨され、興味や学習スケジュールに合わせて選択できるよう、文化系クラブ15、体育系クラブ13が用意されている。

木内校長は、「勉強やクラブ活動を通じて新しい出会い、喜びとともに悩みや葛藤もあり、目標に向かって力一杯がんばる仲間への共感、励まし合いなど様々な体験があるでしょう。それらを通して自分とは何かを考え、自己実現の目標を見つけるかけがえのない3年間にしてもらいたい」と話す。

3つのコースで希望の進路を実現

学習面においては、進路によって3つのコースを設けている。

個性を伸ばし多様な進路に対応する「総合進学Aコース」。1年次の英語に習熟度別のクラス分割授業を導入し、全員、英検3級取得をめざす。より学力をつけたいと思う生徒には「自由選択」科目を設置し、英語・数学の学力アップを図る。クラブ活動に熱心な生徒も多いため、教員らは学習面でのきめ細かなサポートを行い、2年次に特進のBコースへの変更も可能にしている。

「特別進学Bコース」は難関大学進学をめざすコースで、BTと難関国公立大学進学を希望するBUに分けられ、2年次には文系・理系に分かれる。週3回7〜8限授業、土曜日の進学特別講座や学習合宿などを通して自己の可能性に挑戦する。

「国際教育Cコース」は1クラス30名定員で、全員が1年生の1月から2年生の12月までオーストラリアへ留学することが大きな特徴だ。現地では、ホームステイをしながらまず最初の2週間は大学付属の英語学校へ通い、英語の授業を理解できるレベルに高める。その後2〜3人ずつに分かれ、別々の公立高校で授業を受ける。現地で受けた授業は単位として認定され、留学しても3年間で卒業できる。

全コースで、週4日、毎朝10分間の小テストの実施や、英語検定の取り組みなどを強力に行い、生徒一人ひとりに確かな学力をつけていく。また、授業をより良いものにして行こうと、すでに実施している「授業アンケート」調査に加え、教師同士も授業公開や研究を始めた。今年、空前の1.700名という志願者が集まったが、木内校長は、「大学合格実績をさらに伸ばし、今年度は国公立大学へは50名以上、関関同立へは150名以上を合格させたい。そして保護者や生徒のニーズにしっかりと応えていきたい」と抱負を語る。

より満足度の高い学校をめざして

勉強だけでなく同校では、年間を通して演劇コンクールや感想文コンクール、プロを招いての演劇鑑賞会も実施している。また、男女の相互理解や自立などを学ぶ京都橘高等学校のオリジナル教科「人間学」を3年生のカリキュラムに組み込み、現場からの声を聞くこともある。

時には授業の中で、乳幼児の親たちでつくるボランティアグループ「お産からあたたかい社会までお母ちゃんの声、届けたいなキャラバン隊」のメンバーを招いて出産の苦労や喜びを聞く。命の尊さや家族のきずなについて学んだり、また、性同一性障害の元・男性を迎え、性と生き方について考えるなどいろいろな体験をする。

「3年間は、人生の中の通過点に過ぎないのかもしれませんが、できるだけたくさんの体験をし、たくさん失敗をすることが大事だと思っています。その中から自立も共生も生まれて来るのであって、勉強にだけ力を入れれば良い、という考え方はしていません」と木内校長は話す。

生徒会と学校との交渉も活発であるが、学校づくりは生徒と教師、保護者の三者で進めるものとし、「三者交流会」を開催してそれぞれの立場での意見表明をする機会を設けている。PTAは「父母の会」と呼ばれ、頻繁に会が催されている。今後は先の「授業アンケート」に加え、「保護者アンケート」を実施し、学校改革に生かしていく考えだ。

また併設の大学も近年「看護学部」、「児童教育学科」を設置した。さらに「1級建築士」や「救急救命士」の養成課程のある「現代ビジネス学部」も設置計画中で、生徒の進路に応える総合学園として年々進化している。

志願者増にあぐらをかくことなく、さらに生徒や保護者のニーズに沿う学校づくりへと努力する京都橘高等学校。ぜひ訪れてみたい学校である。

 
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