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中学・高校受験:学びネット

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東海大学付属仰星高等学校中等部

 
  人間性を磨きつつ目標達成を狙う 魅力と個性あふれる指導
中等部と高等学校の校舎を一体化、同時に、生徒が出入りしやすいよう従来の壁を取り払ったオープンな設計で中・高職員室も一緒に。東海大学付属仰星高等学校中等部は、中高一貫の利点を存分に活かして教員や生徒同士のコミュニケーション向上に力を注いでいる。今年度からは新校長のもと、高等学校の自学サポートや、中等部の知的財産授業など、様々な特色ある教育を取り入れ、さらに一歩進んだ指導を推し進めている。

校 長: 成田 吏
住 所: 〒573-0018 枚方市桜丘町60-1
電 話: 072-849-7211
交 通: 京阪電車交野線「村野」駅下車徒歩10分
学生数: 中学校  388名
高等学校 944名 (2007.5.1現在)
ホームページ: http://www.tokai.ed.jp/gyosei/

 

時代の流れを取り入れながら
自らの資質を高める

2007年度4月より新しく就任した松岡哲校長は、生徒指導に対して『日々学習だけに追われることのない教育』を心がけていると語る。

今の時代、学力の二極化や学校間競争の激化による偏った教育など多様な問題が生徒を取り巻いている。このような環境のもと、生徒は成績向上だけを重視しがちになり、人間性を磨くことができないまま社会へ出てしまうこともある。
同校では、確かな学力を身につけると同時に、人間的成長を促す生活指導を実施。単なる詰め込み教育ではなく、覚えた知識を活用し、自らの資質を高めることができる人間を育成するのが、松岡校長の方針だ。

「私学ですから、保護者は学業と同じくらい、生活指導面での教育を望んでいます。特に中等部では、生活指導の基本として人間関係のけじめを学ぶことが大切。そのため、入学前オリエンテーションから、言葉遣いなどの指導を実施し、仰星高校中等部生としてプライドを持って学校生活が送れるように指導しています」

一方、東海大学への進学はもちろん、全国の国公立大学や難関私立大学への現役合格も仰星に求められている。

このような流れの中で、今何が求められているのかを認識し、教員が一丸となって生徒を指導することで、その希望に応える。この考えを職員とともに実践していきたい。それが、新校長のめざす新しい教育である。

疑問点を個別に指導する
自学サポートシステム開始

中高一貫コースでは、それぞれの進学目標に合わせて入学時より2コース制が採られている。東海大学医学部や国公立大学への進学を目指す「英数特進コース」と、東海大学や中堅国公立・私立大学といった幅広い進学を目標とする「総合進学コース」だ。特に総合進学コースは、それぞれの生徒の目標に対応するため、高校2年より国公立対応のT類と私立対応のU類に分かれ、さらに文系と理系を選択できるようになっている。このコース制が導入されたのは今から6年前、その一期生が今年度高校3年となり、来年の受験での実績が期待されている。

このような中高一貫体制を採用している学校は多いが、同校ではさらに一歩進んだ独自の中高一貫体制を目指している。

「中等部と高等学校の施設を一体化し、互いに触れ合いながら成長していくのが中高一貫体制の本当のよさだと思うのです。その考えを具現化するために、同一キャンパスの中で高等学校と中等部の施設を一緒にすることで、より一層深いコミュニケーションが持てるようにしています」

そう語るのは、6年前中等部教務主任として仰星の改革の流れをその目で見てきた津山憲司高等学校教頭。 改革の一環として、職員室の壁をなくし、オープンな空間に変える設計が実施された。生徒と教員の距離感をなくし、心の交流を図るのが目的である。また、中高の教員が同じ職員室にいることで、高等学校の教員は中学生をさらに大事に育て、中等部の教員は高等学校へ進んだ生徒がどのように成長していくかを感じることができるという利点もある。

「テスト前になると、職員室の廊下部分となるスペースに机を置き、教員に質問しながら学習する生徒もいます。『塾の個別指導や自習室のように、ここで学べたことが、目標とする大学合格につながった』と語る生徒もいました。そんな生徒たちの言葉を受け、さらに生徒の進路実現のために考えたのが、今年度より始まった自学サポートシステムです」
自学サポートは、メディアセンター(図書室とコンピュータルームを融合)に、週3日教員を配置、夜7時まで自由に質問や指導を受けることができる。ここでは一度に100名以上が学べるため、ゆとりのある学習ができる。補習や講座、またクラブ活動もあるためこの自学サポートへの参加は自由だが、できるだけ活用してほしいと生徒に呼びかけているという。

「自学サポートは受験生のフォローだけでなく、スペースを共同使用する中等部生が、先輩たちの目標達成へと努力する姿を見ることで、自分たちの励みにすることもできるのです」と津山教頭は話す。

模試の結果では、英数特進コースの半数近くが国公立の現役合格が狙えるという成果が出ている今年の高3生。実績の上昇は、入学志願者増加とレベルの向上につながるだけに、コース別募集の第一期生の実績に期待がかかるところだ。

文科省からも注目される
知的財産を学ぶ授業

中等部では、通常授業の他に様々な講座が導入されている。英数特進コースでは週3回行われる特別講座や、集中力を鍛える学習合宿。総合進学コースでは基礎学力の定着を徹底するため、成績がふるわない生徒には、テスト前後、補習などのサポートが実施される。
「英数特進コースでは基礎を早く終わらせ、応用に進む先取り学習を、総合進学コースでは基礎を徹底し落ちこぼれを作らないことを目標に指導をしています。また、どちらのコースでも文武両道を目指しており、生徒のクラブへの入部率は総合進学で95%,英数特進で74%。人間的な触れ合いからの人格育成もクラブを通じて学ぶことができます」

そう語るのは中等部の田中敦夫教頭。ただし、仰星の人気はコース制やクラブ活動・行事だけではなく、特徴ある学習イベントにもあると話す。

そのひとつが東海大学学園オリンピックだ。東海大学系の7つの学校が教科や芸術、ディベートなどの様々な分野で多くの施設を使って切磋琢磨。中・高・大各校の専門の教員がそれぞれの指導を行い、体験を通じてその知識を伸ばしていくものである。最終的に優秀な成績を修めれば、東海大学特別奨励入学の道も広がるため、毎年多くの生徒がチャレンジしている。

また、自らが創造したものを広く他者に知らせ、ひいては社会に貢献するという、いわゆる知的財産の授業も特徴である。1年では知的財産の重要性を知る授業として、起業家を調べるなど知的財産マインドの醸成を図る。2年では学校紹介のビデオ作成、3年ではクラスのシンボルマーク作成などを通じ、発想力と同時にそれを発表し、プレゼンテーション能力を育成する。

「この授業は仰星ならではの特徴ある教育として、文部科学省に申請しました。現在はこの教育の重要性を認めていただいており、さらに深く進めるようにとのことで、国からの助成金という形で協力をいただいています。また、文化庁からは著作権教育研究協力校として依頼があり研究を続けていきます」

特色ある教育により人気を集め、今年度の中等部は中1が1クラス増えて4クラスになり、3学年で388名という著しい増加傾向が見られた。また、中等部から高等学校への進学者は約300名と、仰星全体でも約半数以上が中等部生もしくは中等部からの進学者となっている。こういったことからも、中高一貫校が全国的に受験生や保護者の注目を集めている今、より一層人気の高まる学校となることが予想される。

 
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