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中学・高校受験:学びネット

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高野山高等学校

 
  合格保証つき「京都大学特進コース」を新設
 
高野山高等学校は来年度、京都大学進学をトップターゲットとした「京都大学文系特別進学コース」を新設する。大学入試を知り尽くした有名講師を招聘。確実に合格へと導く指導体制を構築した。
添田隆昭校長は自信をもって言い切る。
「目標大学合格を果たせなければ、授業料はいただきません」。

校 長: 添田 隆昭
住 所: 〒648-0288 和歌山県伊都郡高野町212
電 話: 0736-56-2204
交 通: 南海高野線「極楽橋」駅よりケーブルカー利用「高野山」駅下車「高野山」駅よりバス
・「一の橋」行きまたは「奥の院」行き「千手院」下車徒歩20分
・「大門」行き「本山前」下車徒歩15分、「高校前」下車徒歩2分
学生数: 264名 (2003.11.1現在)
ホームページ: http://www.koyasan-h.ed.jp/

 

京大が進学ターゲット

 およそ1200年前、弘法大師が真言宗を開いた。金剛峰寺は高野山真言宗の総本山として今も残り、霊峰高野山は全国から大勢の信者を集めている。その聖地において、高野山高等学校は創立以来、宗教的理念に基づく人間教育を展開してきた。

 現在は全5コース、「スポーツWコース」「国際福祉コース」「海外留学コース」「宗教科」「総合学力コース」を開設している。来年度は「総合学力コース」の募集を停止し、「京都大学文系特別進学コース」を新設する。
 新コース開設の目的を、添田校長は「21世紀社会を担う真のリーダーの育成」と語る。
 同校OBなどからの次のような提言もあった。

「高学歴で社会のトップに立つ人々が、数々の愚かしい事件を引き起こしている現在こそ、本校において心豊かな指導者を育てていかなければならない。にもかかわらず、以前は京大や東大などに進学する生徒もいたのに、最近は進学実績が低迷している」と。

 そして進学ターゲットを、いきなり超難関大学である京大に設定した。入試問題の難度が最も高い京大を目指すことで、他大学入試にも広く対応できるからだ。また「少子化が進む現状で、今からほかの高校に追随する形で同様の特進コースを開設しても、生徒を引きつけることができない」という判断もある。 

「ドリーム・チーム」が受験指導

 新コースは男女共学で定員30名。全員現役合格を目指す。

 一般的には、京大に合格できる生徒の学力偏差値は、中学3年時点において60台後半以上とされている。しかし、同コースで受け入れを予定しているのは、偏差値50台の生徒たちである。「中学3年の学力で、人生のコースが限定されてしまうのはナンセンス」という思いからだ。

 同校では、学力偏差値で人間の能力を計るような風潮に疑問を抱き、「心の偏差値を高めよう」をモットーとしてきた。

 添田校長は「偏差値50で京大合格は奇跡に近いとも言われていますが、偏差値信仰を空無化するためにも、京大合格に挑戦したい」と語る。そのため生徒を合格へと導く万全の指導体制を敷く。

 まず、授業時間数を普通高校の約2.5倍に設定。1年生では中学時代の基礎学力を確認しながら、高校2年次の序盤まで進める。2年生では高校卒業までを修了させる。3年生の1年間は、すべての学習時間を受験指導に充てる。

 3年間を通して、午前中は学内教師陣による通常授業を行い、午後からは入試に直結した講座を設定。その指導に当たるのが、瀧山敏郎氏(英語)を中心とする大手予備校で活躍中のプロ講師陣である。

 瀧山氏は受験指導のベテランを集めた「ドリーム・チーム」を結成。同校に協力する態勢を整えている。

 添田校長は瀧山氏の協力を得られたことが、新コース開設の大きな要因とも言う。
「氏の母上が弘法大師の熱心な信者でいらっしゃるので、本校に協力することで親孝行もできると言っていただきました」。さらに「聖地にある学校からはお大師さんのような、世界に通用する人材を生み出してほしい」と要望されたとも。

 

合格へのノウハウを伝授

 徹底した受験指導ではあっても、むやみに知識を詰め込むのではなく、入試に直結した合理的な方法が採られる。

 京都大学の場合は特に英作文が難しいと言われている。瀧山氏は、複雑な構文を組み立てる方法ではなく、問題文を平易な文章に分解し、中学レベルの英語力で作文するノウハウを伝授する。

「この方法なら、100点には満たなくとも70点をとれます」と添田校長。

 合格に必要なことは1つの問題で満点をとることではなく、平均的に高得点をあげることである。そのテクニックを習得することが、受験勉強だとも言える。

 勉強に集中できる環境も用意されている。同コースの授業は高野山大学の教室を使用。
遠方から入学する生徒のためには、学習環境を整えた大学の寮を提供する。

 また、効率的な受験指導を進める一方で、本来の目的である「心の教育」も欠かせない。「宗教」と「社会福祉」を必須の履修としている。さらに、課外においても宗教的理念に基づいた指導がなされる。

授業料は卒業時に

 同校の画期的な取り組みは塾関係者の注目を集め、問合せも相次いでいる。

 応募の問合せに対しては、目的意識を持ち、1教科でも得意科目を持つ生徒を歓迎すると答えている。伸びる可能性が大きいからだ。

 また塾の中には、現状打開を図る同校の新たな挑戦にエールを送るところもある。

 添田校長は、新コースにかける決意と自信を「合格保証」という形で示す。

「目標大学への合格が果たせなかった場合、授業料などはいただきません」。

 入学時に入学金と施設費を納めた後、3年間の授業料は合格した場合にのみ卒業時に納めることになる。

「失敗すれば授業料をいただけませんから、学内全体が危機感をもって全力を尽くさざるを得ません」。

 教師陣の懸命な努力は自らの授業力も向上させ、必然的に他コースへも効果を及ぼすことになる。新コース開設により、同校全体の学力アップが期待される。

 
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