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中学・高校受験:学びネット

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近江高等学校

 
  設置2年目、医療系特進専攻に関心高まる
普通科3コース、商業科2コースをベースに、国公立や難関私立大学への合格者は着実に増加、最近では医療系特進専攻の新設により、進路の幅はいっそう拡大している。2002年笠原武夫校長就任以来、取り組んできた学校改革の成果は眼に見える形で現れている。教育実習に訪れた卒業生からも「学校や生徒の雰囲気が変わった」との声が聞かれるほど、その変化は顕著だ。

校 長: 笠原 武夫
住 所: 〒522-0002 彦根市松原町大黒前3511−1
電 話: 0749-22-2323
交 通: JR東海道本線・近江鉄道本線「彦根」駅より徒歩18分「彦根」駅からスクールバスで5分
学生数: 851名 (2006.9.1現在)
ホームページ: http://www.ohmi-h.ed.jp/

 

12の専攻できめ細かい進路対応医療系専攻の新設で選択の幅広がる

同校の特徴の一つでもあるのが多彩なコース設定。普通科は、国公立、最難関私立大学への現役合格を目指す「アカデミー(特進コース)」、勉強とクラブ活動を両立させる「アドバンス(準特進コース)」「ジェネラル(進学コース)」。商業科は、資格取得や得意分野を伸ばす「スペシャリスト(上級資格取得コース)」と「セレクト(選択コース)」がある。この5つのコースが3年次に12の専攻に分かれるため、非常にきめ細かく多様な進路に対応できるほか、1年次から進学と就職のガイダンスを何回も行い、進路や将来の職業への意識を高めていく。また、希望進路が変わっても対応できるよう各コースとも2年、3年への進級時にコースや専攻の変更も可能となっている。

準特進コースの「アドバンス」では、昨年、医療系の専攻を新設した。1年次は同じカリキュラムで学び、2年次から医療系、理系、文系の3つの専攻から選択できる。

医療系特進を作ったのは、近年看護医療系への希望が増加してきたことと、現在資格の時代といわれ国家資格を取れば将来就職にも有利になるためである。今年の卒業生は医療系設置の準備期間中であったにもかかわらず、理系クラスから看護・医療系の大学・短大・専門学校にかなり進学し新しい流れが生まれた。2年生はこの夏休みに、初めて病院で看護や理学療法・作業療法の体験実習をし、看護師、理学療法士などの具体的な仕事のイメージをつかむための経験をした。専攻に関係なく興味があれば参加できるので将来の進路へのトライアル体験となる生徒もいた。1年次にガイダンスが行われ、看護師のイメージで女子生徒の希望が多かったが、実際には男子が興味を抱く仕事もあり、医療系を希望する男子生徒も増え、医療系特進専攻の新設により進路選択の幅がいっそう広がっている。

また、従来京都大学をはじめ国公立、最難関私立への進学実績では「アカデミー」が注目されるが、最近では「アドバンス」からも金沢大学、滋賀大学、山口大学などの国公立、関西大学、関西学院大学、立命館大学などの有名私立大学への現役合格も増えてきている。クラブ活動は続けたい、けれども勉強もしっかりと努力して希望する大学へ進学したいという、高いレベルでの文武両道を目指す生徒に人気が高いのがアドバンスコースである。

6室の職員室と教員の同指向性で生徒と充分なコミュニケーション

改革を実行し継続するには、生徒と教職員のコミュニケーションが最も大切といえる。

その実現に大きな役割を果たしているのが同校の職員室だ。全6室あり、各学年やコース等で分かれている。ちょっとした雑談や職員室に入ってきた生徒の会話も聞こえるため、同学年の教職員同士もコミュニケーションが取りやすくなっている。こうした日常的な場面での配慮により、生徒に対する理解を深めることができ、的確な対応がとれるようだ。特に、アカデミーの職員室はアカデミーコースの教室が左右に並び、遅くまで自習する生徒の質問にすぐに対応できる体制になっている。

「先生方は、意識を同じ方向に向けて日々がんばっています。義務感だけではなく学年ごとに毎年目標を決めて真剣に取り組んでいるんです」と、笠原校長は自信を持って語る。

新入生宿泊オリエンテーション開始とクラス委員活性化で学校活動に力

新しい動きとして、今年度から新入生宿泊オリエンテーションをスタートさせた。入学直後の4月、創立70周年に向けて新築したセミナーハウス「白帆会館」で一クラス単位で実施する。通常授業を終えた午後4時に開講、学校の説明や校歌の練習のあと、夕食や入浴後にみんなでクラスごとの目標を決める初めてのホームルームが開かれた。クラスごとの目標を、黒板にマス目をたくさん作ってグループ毎で意見を出し合って当てはめていき、最後に共通する言葉(目標)は何かとゲーム感覚で進める。

生徒と行動をともにした広報担当の山本真弓教諭は「たくさんの意見が出て夜10時半頃までやっていましたよ。生徒たちは何が大切かよくわかっているようですね。クラス単位で親睦を図る目的なのですが、今までの学年より打ち解けるのが早かったですね」と成果を話す。今後は文化祭や体育祭の実行委員のリーダー合宿など、新たな施設の活用をさらに広げていく方針だ。

また、昨年からクラスの委員会活動を活性化させようと、委嘱式を開催している。今年は学級委員長をはじめ468人の委員に生徒会執行部が作成した委嘱状を授与した。このパフォーマンスが生徒を奮起させたのか、イベントの準備や清掃、学校アンケートの実施など各委員会が自主的に取り組み、活発に活動をはじめている。責任感やリーダーシップの育成に繋がるだけでなく、生徒会活動が活発になる相乗効果が生まれた。

創立70周年に向けた事業は順調今後も課題を作り前進を続ける

クラブ活動、特にスポーツ系は全国レベルの実力を持つクラブが多い。しかし、アカデミーの場合は8時間授業のためクラブ活動ができないと思われてきた。ところが実際には活動する生徒もおり、これからは更に進学だけではなく文武両道も目指す生徒にも門戸を開く。笠原校長は「将来、例えばアカデミーに入って8時間授業後にクラブは特別メニューで練習、そして野球で言えば東大に入って神宮に出る。またはバレーボール部で練習を続けながら京大に行く、なんていうことが実現すればいいなと思っています」と夢を描いている。

2年後の創立70周年に向けた先行事業として、医療系特進専攻の新設をはじめ、セミナーハウス「白帆会館」の中には広々としたカフェテリア「オーミカフェ」、男子学生寮「青和寮」が完成した。改革のゴールは間近と思われるが、「すべての面で進化あるのみ。満足することはありえない。学校自ら課題を作り、やっていかなければならない」と笠原校長は言い切り、その歩みを止めることはない。

 
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