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中学・高校受験:学びネット

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啓光学園中学校・高等学校

 
  隠れた才能を発見し、生徒の夢を全力でサポート
啓光学園中学校・高等学校では、カトリックの精神による人間教育をベースに、週6日制8時間授業、長期休暇中の勉強合宿など日々ハードな学習に取り組ませ、国公立大学や難関私立大学に多数の生徒を進学させている。だが、その厳しさは、押し付けではなく、生徒のやりたいこと、夢、可能性を見つけ、実現させていこう、と懸命にサポートする教員らの努力と愛情が形になったものである。今回は高校1年生から3年生までの5人の生徒に実際の高校生活について聞いてみた。

校 長: 夏見 隆晴
住 所: 〒573-1197 大阪府枚方市禁野本町1丁目13番21号
電 話: 072-848-0521
交 通: 京阪「枚方市」駅から徒歩13分、京阪「枚方市」駅北口から京阪バスで5分「市民病院前」下車、京阪交野線「宮之阪」駅から徒歩7分
学生数: 中学校  74名
高等学校 554名 (2006.9.1現在)
ホームページ: http://www.keikogakuen.ed.jp

 

10年後、20年後の自分を描くことからスタート

入学後、啓光学園高等学校では、「10年後、20年後の自分」というタイトルで作文を書かせる。3学期には自分の将来について3分間スピーチでの発表が待っている。今、仕事に就いている先輩諸氏の話を聴く職業ガイダンスや、大学のオープンキャンパス見学、学校内での大学説明会など進路学習の取り組みは、年間を通して数多くある。

入試広報部部長の石塚勇先生によると、「ドリカム(dream come trueの略)計画」と称される進路学習だという。何よりも「将来、どのようなことをしたいのか」という夢や目標がなければ、生徒は勉強する意味が見出せないと考えているからだ。

同じく入試広報部の岩村聡先生は、「私たち教師の仕事は、生徒の隠れた才能を見つけ、火をつけることだと考えています。その才能は、もしかしたら親も生徒自身も気づいていないかもしれません。単純に、ただ生徒の偏差値を上げることに力を注いだ方が楽では、と思うこともあります」と話す。

5人の生徒に夢について聞いてみた。

高校1年生の土久岡(とくおか)貴高志君は、「僕は自然が大好きなので、将来は理学部に入って植物や海の生き物に関する勉強がしたいです」と目を輝かせる。大学のオープンキャンパスは、京都大学と関西大学を見学する予定だと言う。

2年生になると、はっきりと志望校まで決まっている生徒もいる。2年生の川崎達也君は、早稲田大学の創造理工学部を受験しようと考えている。

「創造理工学部に入って、地震の研究者になりたいのです。高校1年の夏に『サイエンスキャンプ』で神奈川県の地震研究所に行き、そこでスタッフの人たちが楽しそうに研究している姿や、そのような中でも、一切妥協を許さない厳しさに感動したからです。もともと僕の父が警察官で、そんな父を見ていて、僕も人を助ける仕事がしたいと、ずっと思っていました。最初は医者を目指していたのですが、地震の研究者の方が自分には合っていると思いました」。

サイエンスキャンプとは、全国の高校生を対象に、ライフサイエンス分野、情報分野、エネルギー分野など先進的なテーマに取り組んでいる公的試験研究機関を会場とした2泊3日の科学技術体験合宿のこと。作文選考で参加が決まる。

同じく2年生の冠修平君も1年のとき、サイエンスキャンプに参加した。

「愛媛大学で海洋の微生物についての研究をしました。僕は、漠然と自然環境に関わる仕事がしたいなあ、と思っていたからです。もともと小さい頃から釣りや海水浴などが好きだったこともあるし、中学生のときに四万十川で自然とふれあう体験をして、より自然に興味を持ちました。将来は、気象関係の仕事に就きたいです」。

3年生の吉田裕哉君、肥田和明君は共に大阪府立大学志望。受験勉強にも熱が入る。吉田君は、理系に進んで飛行機の整備関係、あるいはパイロットになるのが夢だと話す。肥田君は文系に進む。

同校では、国公立大学を目指す特進コースT類、国公立大学・難関私立大学を目指す特進コースU類、有名私立大学を目指す標準コースの3つのコースが設けられ、2年次までに5教科7科目の高校課程は終了し、3年では受験演習中心の学習を行う。

先生を見ていたら、やるしかない

啓光の指導は、徹底しており、とにかく生徒のため、教師らは日々奮闘を続けている。授業は創意工夫され、担任は学期に2回以上、生徒によっては10回以上の個人面談を行う。
生徒たちに授業の様子を聞いてみると、興味を引こうと必死な教師たちの姿が次々に浮かび上がる。

「英語のA先生の授業は、外から聞いていると、まるでエアロビクスみたいな授業なのです。声に出さないと英語は覚えられない、と、ずっと音読させるから」、「生物の授業では、豚の目玉とか内臓を肉屋に頼んで調達し、実際に見て、調べるのにはびっくりしました」、「理科は実験がすごく多いです」、「物理のD先生は、例えば重力の学習ならアニメのドラゴンボールにひっかけてわかりやすく教えてくれます」、「E先生は、ノートはとらせず、全部オリジナルのプリントで授業を進めます。プリントだったら、残しておけるし、何度も繰り返し読み返すこともできるから、と言っていました」。

授業のほかに、自主学習&家庭学習法の徹底指導をするのも同校の特徴だ。その1つが高校1年次の夏の勉強合宿。3年生の吉田君は当時を振り返って、

「勉強合宿で初めて、自分で勉強を進めるということを覚え、その後の勉強について、自信もつきました。友だちの勉強法を見て、参考になったこともたくさんありました」と話す。1年生の土久岡君も「あんなに自分で考えて勉強をしたのは、初めてでした」と感想を述べた。

このほか各学期の補習授業の実施、特進コースでは予備校と提携しての進学講座も開催し、実力をつけていく。そして何よりきめ細やかな個人懇談で、生徒は教師に信頼を寄せ、ハードな受験を乗り越えることができる。

「先生たちががんばってるから、僕もがんばれる」と生徒たちは口をそろえる。約2年半の学校生活を振り返って、吉田君、肥田君は「啓光に入学して良かったです。先生たちは本当に熱心だし、自分の目標の進路に自信を持って進めると思います」と話す。入学して半年足らずの土久岡君も「他校に通う友達は、学校がおもしろくないと言っていますが、僕はとても楽しいです」と答えた。

生徒たちは皆礼儀正しい好青年で、将来の夢を語るとき、照れながらも瞳は真剣で、輝いていた。夢は、地球規模のものが多く、啓光学園は、未来を安心して託すことのできるスケールの大きな若者を育てている学校だと実感した。

 
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