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中学・高校受験:学びネット

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大阪国際滝井高等学校

 
  キャリアデザインの実学と女子教育の“安心”を提供
1929年創立の伝統校として培われた信頼と安心をベースに、時代の要請に応える女子教育を展開する大阪国際滝井高等学校。昨年4月に就任した民間企業出身の校長のもと、様々な改革が意欲的に推し進められている。新たに掲げるコンセプトは「凛とした美しい学校」。来年度から制服も新しく、体育・吹奏楽コースの新設、地域交流など、魅力ある学校づくりを着実に実践する機動力に期待の声は高い。

校 長: 中田 碩也
住 所: 〒570-0062 守口市馬場町 2-8-24
電 話: 06-6996-5691
交 通: 京阪本線「滝井」駅から徒歩5分、地下鉄谷町線「太子橋今市」駅から徒歩8分
学生数: 596名 (2006.9.1現在)
ホームページ: http://www.takii-h.oiu.ed.jp

 

07年から制服も新しく「凛とした美しい学校」

大阪のビジネス中心地の一つ「京橋」駅から京阪本線で8分、「滝井」駅で下車して5分ほど歩くと、大阪国際滝井高等学校の風格ある学舎が見える。

「所在地が守口市と聞くと、大阪から遠いイメージを抱く人も少なくないようです。でも市境とは200mもない。通学にも至便な立地なのです」

張りのある大らかな声で語るのは、昨年4月、校長に就任した中田碩也氏。企業人として長く活躍してきた経歴をもち、“外部の視点”による様々な改革計画を打ち出してその実現に取り組む。初年の一年間は、規格化された指導ではなく、一人ひとりの個性を把握しながら伸ばしてゆく「テーラーメード教育」に力を注いだ。

就任2年目の今年は、その成果をふまえ、「凛とした美しい学校」をスローガンに新たな改革を推し進めている。「凛とした美しさ」とは、基本的なマナーやエチケットを守り、善悪の判断ができる常識力や、他人を思いやる心を身にそなえていること。

「本校は70数年間、女子教育一筋でやってきました。現代の男女共同参画の社会では、女子校として社会的ニーズに応えるために何をすべきかを検討し、人間教育の再構築が今とても重要ではないかと考えました。つまり、人間としてのベースをきちんと育成する教育です。世の中は互いの協力によって成り立っていますから、健全な判断力や人への思いやりを養ってほしい。そんな人間教育を行う安心感ある学校づくりを、今年度の重点取り組み事項の一つに掲げたのです」

教育方針を形に表すため、2007年4月から制服も新しくなる。新制服は、コムサ・デ・モードのスクールレーベル。冬服はチャコールグレーのジャケットに赤のアクセントがきいたチェックのスカート、夏服は半袖のブラウスにオフホワイトのニットベスト。ネクタイとリボンのいずれかを選んでコーディネートでき、文字通り“凛”とした印象のデザインでスタイリッシュ。生徒の反応も上々だ。

好きなことをキャリアに体育・吹奏楽コースを新設

トピックとしてもう一つ、2007年4月から普通科に体育・吹奏楽コースが新しくスタートする。スポーツや吹奏楽が好きで中学時代に取り組んできた生徒に、「好きなこと」を続けて大学や短大へ「進学」し、将来のキャリアに活かせる「資格取得」までの道を用意しようというのが狙い。体育が好きな人は、併設の大阪国際大学スポーツ行動学科に進学し、保健体育の中学校、高等学校教諭免許やインストラクターの資格を取得することができる。吹奏楽の場合、併設大学短期大学部幼児保育学科の音楽コースや、提携校の大阪音楽大学短期大学部に無試験で推薦入学でき、音楽大学へも推薦枠を確保。進学先では、音楽の中学校、高等学校教諭免許やレクリエーションインストラクターなどの資格取得が可能だ。

「本校のバレーボール部は全国でもトップレベルの実績があり、吹奏楽部の活動も活発です。それぞれ外部との強力なネットワークを構築し、また併設大学・提携大学との“垂直連携”により、優れた指導者の確保や資格取得の道を開拓することができました。この充実したソフト環境があってこそ。もちろん音楽室や練習ブースの増設など、ハード面の整備も万全です。3年後の成果が楽しみ」と中田校長は自信のほどを語る。
新設コースが加わると、学科構成は普通科5コースと国際科になる。同校は毎年、難関大学への合格者を出しているが、世にいう“進学校”ではなく、入学してくる生徒は学力も資質も多様。昨年の一年間は「テーラーメード教育」による一人ひとりの個性を伸ばす指導に尽力した。

「学科コースそれぞれの特長を明確にし、具体的な目標を設定して“実績をきちんと出す”のが基本方針です。ナーシング(看護進学)コースは、看護専門学校や大学への進学を前提にした授業体制により、平成18年度入試では受験者29名全員が合格を果たして実績を伸ばしました。開設2年目を迎えたチャイルドケア(幼児保育進学)は一番人気のあるコース。保育士や幼稚園教諭をめざす、社会的ニーズの高い分野です」
国際科では、昨年からネイティヴの教員が担任を受け持つユニークな取り組みも始まった。授業は英語のみで行われるが、親身な指導によって学習意欲も高まり、現在は英語検定にも挑戦中。全員3級取得、4割は2級取得をめざしている。教育目標である「英語運用能力の向上」「異文化理解の推進」を達成するため、半年から1年間の長期留学制度も採り入れている。オーストラリアの提携5校を留学先として確保し、単位認定制度や現地でのサポート体制も万全だ。

ここ2年位十分な結果が出せなかったエクセレント(特進)コースでは、8〜9限の特別授業を行い、「手ごたえも十分。来年は必ず結果がでます」と、語調にも自信がこもる。そして中田校長は力説する。

「一人ひとりの個性を伸ばして結果を出すには、教員の負担も大きい。しかしそれができる意欲ある教員が多く、全幅の信頼をおいています」

「開かれた学校」をめざす情報発信と多彩な地域活動

「改革はスピード」を信条とする中田校長は、「開かれた学校」をめざす行動計画も次々と実行してゆく。まず、月刊情報誌「TAKII LIFE」やメッセージを添えた季節のポストカードを発行。ホームページを開設し、保護者とのコミュニケーションを密に図る。ピンクのオリジナルジャンパーを着た教員と生徒が学外に飛び出し、一丸となって取り組む地域清掃やエコ活動にも力を入れる。

「先日、デイケアセンターでボランティア活動をしたいと、生徒が許可を求めにきましてね。社会参画に積極的な生徒も増えています。吹奏楽部は、近隣の小・中学校で演奏会などを定期的に行い、交流を深めています。地域の人びとに愛され、親しまれる魅力的な学校にしていきたい。“凛とした美しい学校”としての人間教育の一環で、知識養育に勝るとも劣らない大事なことだと考えています」

校長が変わると学校も変わる。それが中田校長の持論だ。次つぎと生み出される改革・改善策は3年ごとに見直され、さらなる方策が研究される。次代の女子教育のあり方を見据えた“躍動する伝統校・滝井”の今後の取り組みが注目される。

 
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