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中学・高校受験:学びネット

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同志社香里中学校・高等学校

 
  未来を見据え、豊かに学ぶ中高一貫
「質の教育が求められています」と生井武世校長。そのため同志社香里中学校・高等学校は2001年の創立50周年を機に、男女共学化やコース制廃止・カリキュラム変更など、新しい時代にふさわしい学校づくりに取り組んできた。生徒の多くが同志社大学や同志社女子大学への進学を希望する同校では、高い学力だけでなく、大学や社会で活躍できる多様な能力や豊かな人間性の育成が目指されている。

校 長: 生井 武世
住 所: 〒572-8585 大阪府寝屋川市三井南町15-1
電 話: 072-831-0285
交 通: 京阪「香里園」より約20分(徒歩)
学生数: 中学校 744名
高等学校 922名 (2006.7.1現在)
ホームページ: http://www.kori.doshisha.ac.jp/

 

薬学部進学も可能に

 同志社香里中学校・高等学校は、創立50周年の記念事業として数年間をかけて学習環境を整備してきた。中学棟を建設し既存施設を改修。今年2月には最終工事の第2体育館が竣工。大事業を完了した。

 この間、教育システムの面でも大改革が進められてきた。

 2002年度に中学校を共学化。2005年度には高校のコース制を廃止し、中高ともにカリキュラムを変更した。中高の6年間を、基礎学力養成期・学力充実期・学力発展期の3期に分け、段階的な学習指導と進路指導を行う。このカリキュラム変更により、従来以上に効率的な学習指導が可能となった。

 また高校2年次までは文系・理系に偏らず幅広く学び、3年次で進路目標に応じて選択科目を履修する。

 生井校長は「工学部だけでなく経済学部なども理数系の力が必要です。生徒の選択肢を早くから制限しないために、高校でのコース制を廃止しました」と話す。

 時を同じくして、同志社女子大学に薬学部が新設された。新カリキュラムで学ぶ現高校2年生では、薬学部進学を目指す女子生徒がすでに10人近くにのぼるという。

適性を知り、目標を定める

 毎年、卒業生の約95%は内部推薦制度を利用して同志社大学と同志社女子大学へ進学している。言い換えれば、ほとんどの生徒は両大学進学を目的に同校に入学する。
「小学生のときから一生懸命受験勉強に励み、中学入学と同時に生徒も保護者もほっと安心してしまう傾向にあります」と生井校長。

 確かに、6年間を通してまじめに学習し、一定の基準をクリアできれば内部進学は可能だ。

 しかし、大学は中高の延長ではない。学部学科選択はもちろんのこと、大学での学びがその生徒の未来を決めると言っても過言ではない。したがって中高の6年間で、自分の適性を知り、目標を定め、大学で必要とされる学力を養っておかなければならない。

 そのため同校では、中学入学当初よりいかにモチベーションを高めていくかを重視。学校生活のなかで様々な意識づけの機会を設けている。

 そのひとつが、「中学1年教員室」である。中学1年生の教室の近くに、クラス担任の先生方専用の教員室を設置。学習・生活両面をきめ細かく指導している。教員室の片隅には相談コーナーが設けられており、生徒が気軽に相談できる雰囲気だ。

 また中学1年次より社会科にキャリア教育を採り入れたり、「総合的な学習」の時間を利用して系統的な進路指導を行っている。例えば、弁護士や新聞記者・経営者・航空会社の客室乗務員など様々な職業の社会人OBを同時にゲストに迎え、少人数グループに分かれて話を聞く。あこがれの職業に就くためにはどうしたらよいかを具体的に詳しく教えてもらえるので、生徒の関心も高まる。

 学習指導に関しては週に2回、7時限目を設定し、学習が遅れがちな生徒を対象に指名補習を実施している。この指名補習は夏期と冬期の長期休暇中にも開かれる。

興味・関心から始める「土曜講座」

 生井校長は「学習・進路指導に力を入れ、生徒の可能性を引き出したい」という。

 しかし、「自由自治の精神を大切にして個性を伸ばす」教育を理念とする同校には、詰め込み教育はなじまない。そこで「興味・関心のある分野から始めて、力をつけていってもらいたい」とスタートしたのが土曜講座である。

 土曜講座は、毎週土曜日の午前中を利用。「文化・教養講座」や「ステップアップ講座」「資格取得講座」など、多彩な講座が開講される。
「ステップアップ講座」は、より深く学び、学力アップを図りたい生徒のための講座。中学1・2年生を対象としたものには「理科おもしろ実験」や「日本画」などがある。

 中学3年生になると「資格取得講座」に人気が集中する。英検・TOEIC・漢検・数検などの検定試験合格を目指す。

 また、国公立大学など他大学受験を希望する生徒のためには、受験指導の専門家による「アドバンス講座」を用意。高校2・3年生が受講する。昨年度、この講座で受験勉強に取り組んだ生徒たちは、神戸大学やICUなどに合格した。

 9月からは同志社大学での高大連携講座もスタートする。予定されている講義は、文学部の「対人関係の心理学」、工学部の「本当の学問って何だろう」、商学部の「アジア域内のものづくり経営」など。主に高校1・2年生を対象に、専門的な内容を各学部の教授がわかりやすく講義してくれる。今年度からは、外部の一般高校生とともに受講するため、良い意味での刺激も期待されている。

 さらに同校の生徒は、土曜講座以外の講義も自由に受講できる。昨年は連続講座で「大使館講座」や「特派員講座」が開講され、多くの生徒が大学生に交じって受講した。
「大学や学部選びを誤らないように、早い段階から大学での授業を体験させるようにしています」。

ゆとりと学力強化を両立

 中学からの6年一貫教育と内部推薦制度による大学進学。恵まれた条件のもと、学力だけではなくプラスアルファの力の育成が期待されている。すなわち意欲やチャレンジ精神、発想力や思考能力など大学や社会で活躍できる力である。

 ここ数年来、次々と実施されてきた改革の出発点も「ゆとりと学力強化を両立させ、豊かな人間性を備えた人材を育てる」ことにあった。

 土曜講座もその一環として位置づけられているが、高校入試を全面的にAO入試に切り替えた狙いも同様だ。外部中学から同高校に入学するには、学力以外の能力や資質が求められる。今年は男女合わせて77名が入学した。内部進学生と同じクラスに編入されるため、1クラス平均10名前後となる。いずれも個性豊かな生徒ゆえ、内部進学生に大きな刺激を与えているという。

 ゆとりある自由な学校生活で、生徒たちはクラブで活躍したり、ボランティアなど社会活動に励むこともできる。同志社香里中学校・高等学校は、目的を持った生徒が6年間を有意義に過ごせる学校である。

 
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