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中学・高校受験:学びネット

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追手門学院中学校・高等学校

 
  改革後も歩みを止めず、魅力ある学校へ
千里中央、北千里、豊中、茨木などからスクールバスで20〜30分、北摂の豊かな自然と緑に囲まれた丘陵地にある追手門学院中学校・高等学校。そのキャンパスは、追手門学院大学と隣接し、自由でおおらかな雰囲気が漂う。歴史ある追手門学院中学校・高等学校だが、時代のニーズに応えようと近年学校改革に着手し、短期間で生徒が急増した学校である。今春には新しい校長を迎え、さらに魅力ある学校にするため、教職員一同日々努力を重ねている。

校 長: 岡本 平
住 所: 〒567-0008 茨木市西安威2丁目1番15号
電 話: 072-643-1333
学生数: 中学校 190名
高等学校 1119名 (2006.7.1現在)
ホームページ: http://www.otemon-jh.ed.jp

 

生徒増を続ける人気校

 紺色のブレザーにインナーはボタンダウンシャツ(中学校はイエロー、高等学校はブルー)、グレンチェックのズボン、タータンチェックのスカートと、おしゃれなトラッドスタイルの制服は、今や追手門学院中学校・高等学校のトレンディな看板となっている。この制服は、7年前に学校改革の一環としてモデルチェンジされたもの。同校は9年前に外部調査機関を入れ、改革に着手。一番の目標は、「大学進学に直結する指導体制」という保護者や生徒の最も高いニーズに応えることだった。

 具体策として、授業の見直しやコース制の導入、補習授業の充実などの学校改革に教職員が一丸となって取り組み、結果、当初目標とした「国公立大学へ50名、関関同立へ100名」という数字は、わずか6年でほぼ達成。昨今では関関同立は200名以上合格が当たり前となり、生徒数も増加のまま安定した状況となっている。

 しかし、これらの実績に甘んじることなく、さらに魅力ある学校にしようと多面的に努力を重ねており、生徒たちは「先輩が合格できたのだから、自分もやればできる」という前向きな活気に満ちている。

学力アップのための週39時間授業と楽しい行事

 同校が導入したコース制は、次の3コース。国公立大学文系、難関私立大学文系への進学を目指す「英数コース」、国公立大学理系、難関私立大学理系への進学を目指す「理数コース」、私立大学文系あるいは理系への進学を目指す「総合文理コース」。カリキュラムは異なるが、全コースが1日7限授業、土曜日は4限授業で週39時間の授業時間を確保している。さらに放課後は、大学入試対策のアドバンスゼミを開講したり、高校3年次に限りその後特別セミナーを開いている。また苦手科目についてはフィードバック学習と呼ばれる課外学習を行って遅れを防ぐ。

 「アドバンスゼミは強制ではなく、好きな教科を選択して受講するシステムです。予想以上に多くの生徒が受講を希望する科目もありますが、生徒の自主性を重んじ、なんとか教員で協力して全員の生徒を受け入れるようにしています」と入試委員長の木内先生。

 7限授業とはいっても、1限は45分。終業は16時前で、放課後にクラブ活動などは十分できる。アメリカンフットボール、空手など運動部が11、文化部が3つあり、多くの生徒が活動している。文化部の中では特に演劇部は数多くの賞をとり、レベルが高いことで有名だ。これらのクラブ活動においても、生徒の自主性を重視し、なかには3年生の夏まで部活動を続けて国公立大学へ合格した生徒もいる。 

 また同校の最大のイベントで、2日間にわたって行われる安威祭(体育祭・文化祭)は有名で、毎年大いに盛り上がる。修学旅行は2年次に北海道を5泊6日でめぐり、クラスの団結力を高めるとともに、友達との絆をさらに深めていく。

新校長を迎えて

 今春、新校長が就任した。兵庫県立神戸高校、武庫川女子大学を経て同校に就任した岡本平校長である。今までのキャリアを生かし、今後の抱負について次のように話す。

 「さらに魅力ある学校づくりをして行きたいと考えています。具体的には、まず何より授業が魅力あるものでないといけません。そして早くからの進路決定が大切です」と強調する。

 授業の見直しについては、改革後から現在も引き続き行われており、教師同士の授業見学、研究のほか、定期考査後に行われる年5回の生徒へのアンケート調査などを通してよりよい授業を模索し続けている。

 一方進路学習に関しては、入学後すぐに進路適性検査を実施し、頻繁に行われる懇談はもちろん、HRを使っての進路学習や大学教授、専門家による特別授業を実施するなどして、生徒一人ひとりに進路を考えさせる環境をつくっている。自分は何に興味や関心があるのか、どんな職業につき、どのような生き方がしたいのか。特に理系は、学んだことが職業と直結することが多いため、「理系通信」を発行し、“青いバラの発明”についての新聞記事など身近な話題を取り上げながら、理系の分野に関心を持つよう働きかけをしている。さらに進路が決まれば、自分の学力を知り、目標を達成するには今後どうすればよいのかを明確にするため、校外の模試を利用して、その対策を判断させる。

 「模試は単に受けるだけではありません。事前に担任が個人懇談を行って目標を確認し、結果が出た後には再度生徒とデータを見ながら反省点や課題を話し合います。動機づけと、目標と、自分の今の実力を知る、これらがそろって初めて受験へのパワーになるのです」と木内先生。「男女共学はもちろん、明るく健康的で開かれた校風が本校の持ち味だと思います。生徒同士で進路の話をしたり、学習においても切磋琢磨する姿がさらに多く見られるよう、学校全体で工夫して行きたいです」。

 主体的な進路選択能力を高めようと、進路指導室をオープンにし、相談のほか生徒が大学や職業等の資料をパソコンを使って自由に調べたりしやすいようにさらに整備を進めている。

 「親や教師のアドバイスを十分に聞き、主体的に進路を決定する能力をぜひつけてもらいたいのです」と岡本校長は熱く語る。

6年一貫教育で一人ひとりの個性を伸ばす中学校

 中学校も学校改革の一環として、生徒の個性や将来の進路目標に合わせて2つのコースを敷いた。国公立、難関私立大学への進学を目標としたアカデミックコース。そして基礎学力の定着をはかり、6年間をいかした総合教育をめざすダイナミックコースだ。どちらのコースも英語には力を入れており、英会話力を高めるために、ネイティブスピーカーに
よる英会話の授業や、2泊3日のイングリッシュキャンプ、ニュージーランド旅行などを実施している。

 「ニュージーランド旅行は8日間で、そのうち3泊4日は農場にステイするファームステイです。家族の一員としての生活態度を出発前には細かく教えますが、とまどいながらも生徒はたくさんのことを学んで帰ってきます。現地の中高生との交流もあり、マオリのダンスを教えてもらって一緒に踊ったり、非常に楽しそうです」と木内先生は生徒の様子を語る。

 ゆとりあるカリキュラムと、きめ細かな指導、多彩な行事などで、アカデミックコースは上位校への進学を、ダイナミックコースは知力の充実を実現している。

 高等学校への進学時には、保護者の意向もあり、HRなどを始めとして教科により高等学校からの入学生とともに学ぶ。友達の輪も広がり、学習面でもお互い良い刺激になっているという。さらにクラブ活動もブラスバンド部など高校生と一緒に活動するクラブもあり、縦の交流もでき、人間形成に大きなプラスとなっている。6年一貫だからこそ実現できる教育環境だといえるだろう。

 
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