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中学・高校受験:学びネット

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北陸学院中学校・高等学校

 
  120年の伝統ある女子校が時代を見つめた男女共学化へ
 
来年度に創立120周年を迎える北陸学院中学校・高等学校。キリスト教の教えを基に、自己表現や他者の慈愛を学びながら、SELHi指定校ならではのハイレベルの英語教育をはじめとする内容豊富な授業で難関大学現役合格を目指すこの学校が、時代の要望と男子生徒への情操教育も必要として、昨年度より男女共学になった中学校に続き、来年度よりは高校も共学化する。

校 長: 山内 ミハル
住 所: 〒920-8563 石川県金沢市飛梅町1-10
電 話: 中学校/076-262-3012 高校/076-221-1944
交 通: JR金沢駅より北鉄バス出羽町停下車徒歩2分
学生数: 中学校  111名
高等学校 326名 (2004.11.1現在)
ホームページ: http://www.hokurikugakuin.ac.jp

 

120年の女子校の歴史から
男女共学化への転換

 金沢市の兼六園にほど近く、金沢城公園や県立美術館、郷土歴史博物館など、非常に良い学習環境に囲まれた地に北陸学院中学校・高等学校は建っている。
  創立は明治18年。当時は女性の身分が軽んじられる時代であり、その中で女子にも男子と同じレベルの教育を与えていくことを目標に設立された女子校だったが、来年度で120周年という長い歴史と伝統の中でほぼその目標は達成されてきた。そして女性と男性が同じ教育を受けることが当たり前になった現在、女子生徒の共学化志向は熱を増している。また、女子ばかりであるが故の問題点も生まれてきており、社会の情勢から見ても男子生徒への情操教育の必要性を大きく感じるようになった。これらの理由を考慮し、昨年度より中学校を、そして来年度より高校を男女共学にすることに決定したと山内ミハル校長は話す。
  先行して男女共学を導入した中学校では、礼拝の時間や食前の祈りで活発な男子生徒が女子と同じように合掌するという何とも微笑ましい光景が見られるそうだ。
「それに、素直に謝罪や感謝の心を表すこともできるようになりました。先日、ある男子を叱責しているときに、彼の口から『悪いことは誰も見ていなくても、神様はご存じです』という言葉が出たのです。キリストの教えを基に、やってはならないことはどのような場所でも行わないという自戒の念が育成されているのを感じ、われわれの教育方針は正しかったのだと確信しました」。
  山内校長の語るキリストの教えを基にした教育とは、決して生徒をクリスチャンにするという意味ではない。感謝と他者への慈愛の精神を基本に、自らの人生を見つめる人間を育成することが目標である。そのために、礼拝以外にも、両親に感謝の意を込めた作文発表や出し物を行うペアレンツ・デイ、学年ごとに研修を行う修養会、地域の独居老人の元へ訪問する花の日礼拝・収穫感謝礼拝など様々なイベントが用意されているのだ。また、文化祭は、友人と協力してものをつくり上げる協調心と達成感を学ぶ場として重視されており、今年度は生徒の手で高さ7.5m・幅12mに及ぶ巨大壁画を完成させた。色紙で作ったその壁画の壮大さに地元新聞社も取材に来たほどである。
「当校から巣立った生徒の中には、芸能界やスポーツで活躍する人もいます。他者への思いやりを持ちながら自己を表現し、将来目標を達成できるような人間を今後も育成していきたいですね」。
  そのためには授業内容も良い方向へ改革していき始めていると山内校長は語った。

ハイレベルの授業内容と
実践英語教育

 中学校では中高一貫教育を行っているが、男女共学化に伴いレベルの高い大学への進学希望者が増えることになった。また、高校進学時に、男子生徒の中には外部への進学を希望する生徒も出ると思われる。そのレベルに合わせるために、今年度より2コースへのコース分けを行って授業を進めることを決定した。
  特別コースでは、医歯薬系・文系・理系を中心とした全国の難関国公私立大学合格を目指し、普通コースではそれぞれの目的に合った進路を選ぶ。また、この普通コースでは高校1年次に外部進学生と混ざり、難関国公私立大を目指す特別進学コース・海外留学や海外大学への進学も視野に入れる英語コース・私立大や北陸学園大などを目指す一般進学コースの3つの中から各々選択することになる。特別コースと普通コースでは受験時から試験内容が異なる(特別コース5教科・普通コース3教科)ためにクラスが混ざることはないが、普通コースの中でも特別進学コースは特別コースと同レベルとなるために、将来的には同じ授業を受ける企画も上がっている。
「いずれは、中学校の規模を大きくし、高校の外部進学生の入学をやめたいという考えもあります。そのために全体のレベルを上げておかないといけません」。
  そのために授業時間はしっかりと確保したカリキュラムが組まれている。特別コースでは週3日7時限授業が行われているが、総合学習の時間は毎朝の礼拝や情報処理の授業に充てられているため、教育改正の後も授業時間を減らすことはない。また、大手塾で行う模擬試験なども導入し、自己レベルを確認、学びへの動機付けに利用している。
  もちろん、県内初のSELHi指定校として、英語教育も盛んである。単に英会話ができるだけでなく、中身のある会話ができるように多くの英語の本を速く読む教育法を実践。高校卒業時には7000語近い単語を修得でき、実践英会話の能力を上げていく。英語を聞いたときに頭の中で一旦日本語に訳してから内容を理解する、という多くの日本人に見られるプロセスを短縮し、英語を英語のままで理解できるようになるのが目標である。
  また、国際交流プログラムも多く含まれており、夏休み中にアメリカ・カナダで語学研修と生活体験を行う短期留学や、1年間をカナダ・オーストラリアなどの海外で過ごす長期留学制度、国内で国際交流を図る海外からの留学生を受け入れ制度など、様々な形で生徒が世界に触れることができるように考慮されている。
  優秀な男子生徒が入学し、女子生徒たちの意識向上も一段と飛躍すると予想される来年、創立120周年を記念する大きな式典も予定されており、今後の動向が期待される学校である。

 
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