グローバル化に求められる
英語力の能動的な学習へ
グローバル化が進む現代社会において、津田学園では国際共通語である英語力の向上を今まで以上に推進。日本人としての誇りを持ち、高い英語力を身に付け、日本の歴史・文化・伝統を世界に発信できる“真の国際人”育成を目指している。具体的には電子黒板上で「デジタル教科書」を活用し、4技能(読む・聞く・書く・話す)を磨く授業を展開。中学1年次から、レベルに応じたラジオ講座の活用や校外学習を利用し、実際に英語を使う機会を設けている。また、国や県が実施する国際交流事業や各種コンテストへの参加などを通し“生きた英語”を身に付けていく。4技能の実力は、TOEICやGTECといった外部試験を導入し、多角的に測定。フィードバックも万全だ。
さらに、実践的な英語力を総合的に強化するためのカリキュラムとして、平成30年度入学生から「グローバルマインド育成プログラム」を策定。1年次は、英語集中研修や英語村での英語だけ環境を体験。2年次では、英語劇を創作・発表し、使える英語に対するモチベーションをアップする。3年次は京都市内での英語コミュニケーションの実践研修やオーストラリア・シドニーでの海外グローバル研修を実施。4年次には国際教養大学などでの宿泊研修、5・6年次は外部専門講師による4技能検定・試験対策研修、英語集中研修など、学園ならではの多彩なプログラム展開が計画されている。
主体的学びを創出する
教育ICTの可能性
同校では、小・中・高の全普通教室と一部特別教室に、固定式の電子黒板を配備。iPadを使った授業が定着しつつある中、今まで以上にアクティブラーニングとアダプティブラーニングの充実を図るため、今年度の1年生から1人に1台iPadを用意している。
アクティブラーニングでは、発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習、グループディスカッションやグループワークなどが中心だが、iPadで調べた内容を「ロイロノート」というアプリで編集し、iPadを電子黒板に接続してプレゼンテーションを行う。情報のインプットとアウトプットを効率よく進めることができるため、生徒たちが楽しみながら授業に参加する機会が増えている。
今年度より、個々の生徒の進捗に合わせ、学習内容や学習レベルをきめ細やかに調整するアダプティブラーニングを充実させるため、アプリの「スタディサプリ」を導入。スタディサプリは、通学途中や帰宅後など、空いた時間を利用し、動画による授業で学習できる。各科目のレベルごとに授業があるため、弱点教科の復習や得意科目の先取り学習も自在。今後はさらに、ICT機器やソーシャルメディアなどを活用し、生徒自らの主体的な学びを高めていく。
豊かな人間性を養う
道徳教育
自分らしさを発揮しつつ、仲間や教員とかかわり、目標に向かって挑戦し続ける力を育む同校の教育は、大学入試改革で問われる力でもある。その根幹を支えているのは道徳教育だ。
道徳の授業では、「先人の素晴らしい生き方やその生きざまに近づこうとする日本の歴史・文化・伝統を尊重する」、「人類愛の尊さや世界の人々との共生の大切さを学ぶ」、「国際社会の平和と人類の幸福に貢献する精神を育む」ことを重視。偉人に関連するエピソードや歴史的背景に触れる資料、DVDなどを視聴し、意見交換や発表の機会を取り入れている。
偉人の生き方や考え方に触れることにより、生徒たちの将来の目標設定や、人生観の創出に役立つほか、日本人としての誇り、社会のために尽くす心、思いやりの精神を育んでいる。 |
“生きた学び”を可能にする
「アカデミア津田」と「探究活動」
中学1年生から3年生は、学校内での限られた学習に留まらず、「アカデミア津田」と名づけられた、より実践的で深い学習活動を実践。「本物に触れる」「先人の知恵や伝統文化から学ぶ」「外に飛び出してさまざまな人に学ぶ」ことを大切なテーマに、生徒の知的好奇心を深め、学習に対する意欲を育んでいる。
文系・理系・芸術系とバラエティ豊かなジャンルから、さまざまな一般企業、大学や研究機関、NGOやNPO団体、近隣地域など多岐にわたる外部講師と連携し、学習を進める。昨年度は、日本原子力財団による放射能の講義、能・狂言の演目鑑賞など、幅広い分野に触れた。研究発表は中学・高校合同で開催する。
さらに高等部では体験学習を、より生きた学びにつなげていくため、探究活動を積極的に推進。探究活動は2ターム構成で1タームが6時間ずつ。始めの1タームは自然科学、次の1タームは人文科学。1年間で理系と文系の両方を学べる仕組みとなっている。生徒自ら課題を見つけ、必要な情報を取得するために、研究所や大学、業者などにアプローチし、研究成果をまとめる。
津田学園は、「英語教育」「教育ICT」「道徳教育」を要に、世界で通用する真のリーダー育成を目指し、時代とともに、人とともに進化し続けている。
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